新興セルビックコレクション 32
複合加工機(プレス+成形)一体機

複合加工機(プレス+成形)一体機
 フライイングプレス
参考資料

1. はじめに
 複合精密部品は、真空管からトランジスター回路へ、トランジスターから集積回路へ、さらに集積回路から超集積回路へと過去三回に渡る軽薄短小の波と付随複合部品の開発を背景にさらなる需要拡大基調と、為替/国際協調から金型を成型機に取り付けただけの単純量産製品の国際競争力低下による空洞化対策(国内に残る産業)として益々需要拡大の可能性を残している。
 金属と樹脂の代表的な複合製品の製造方法は【フープ成形】【インサート成形】【アウトサート成形】がある。フープ成形による複合部品の生産方法は、プレス工場おいて加工されたフィルム状の金属板をリールに巻き取り、物流の介在とともに成形工場に搬入され、樹脂で封止した後、再びプレス工場に持ち込み、2次曲げ、切断される。一方、セットメーカーは、2台のプレス機の間に射出成形機を配し、前記工程を連結させて全工程を終了させるが、その全長はサイクルの違い調整とフープ材の絡み防止等の制約を受け全長で5mを越える場合が少なくない。
 インサート成形は、プレス工場で量産された金属部品をシャトルテーブル(コアー、キャビティ各1セット)あるいは、回転テーブル(コアーx2,キャビティX1)上の一方の金型にインサート用具を埋め込んだ後、回転テーブルを180度回転させて樹脂で封止をする。その間に他の一方の金型にインサート用具を埋め込む。多少大規模となるものの自動運転の前者に対し、後者は複雑なインサート用具形状から自動運転に向かない欠点がある。また、シャーシ、フレーム等の部分封止にも関わらず、アウトサート成型は樹脂量に関係なく、前記シャーシ等が全部覆われる大きな金型で、更にその金型が搭載出来る大きな成型機に取り付け、極微量の樹脂をピンポイントゲートで射出して完成される。熱履歴から生ずる樹脂劣化等樹脂特性を大きく損なう欠点と自動化対応の遅れから人件費の安価な海外流出の可能性が残る。

2. 開発コンセプト
インサート成形とフープ成形との本質的な違いはインサート用具の形状違いが主要因と考えられる。インサート用具に凹凸が有りリールに巻取りができにくい物、絡まり易い物がインサート成形に、平面で安易に巻取り易い物をフープ成形と区別したと推察される。プレス工程はプレス工場で、成形工程は成形工場で、工場間の移動は扱が容易なリールでと言う既成観念が要因と思われる。さら に、量産はコストダウンと言う既成概念の矛盾(リ ールの確保、在庫管理、在庫スペース、在庫の為の 社内物流)。現時点での生産の本質は、【必要とす る物を】【必要とする時に】【必要とする場所で】 【必要な数だけ生産する】。前記量産を前提とした 二つの既成概念の否定した※メイキングフィーダー 的発想(在庫を持たず作りながら供給する)であり 当開発コンセプトは【小型軽量で有る事】【生産ライン 間を開発機が簡単に移動できる事】【すべての作業 が一台で終了する事】また、【インサート成形とプ ープ成形の垣根を取り外す事】とした。また、射出 は3年前に開発したベベルスクリュウー(コニカル スクリュー)を採用し、さらなる小型化を求めて計 量、射出機構をダイプレート内に埋め込んだ。


               
仕様  
制 御 数 6軸制御
機械サイズ 900X500X1400(WDH)
プ レ ス 5000kg X 2
成 型 側 5000Kg
射 出 圧 力 1200kg
射 出 容 量 5cc
金 型 方 式 ユニット金型【コマンドシステム】


3. 工程の概要と特徴
 射出装置は本体中央に固定し、プレスAとプレスBは数値制御により個々に移動速度、移動量に自由度を持たせ、成形中にプレス工程と2次加工(打抜き、残材処理)を左右に配した2台のプレスを移動させながら工程を終了させる事を最大の特徴とした。また、原点復帰過程で2台のプレス機はプレス機能だけではなく材料搬送機能も付加させる事によりフィーダをも不要とした。

 
第1工程
 
 
 事前に手動で成型品の取り数分のプレス工程を終了させた後、射出装置内の金型PL面上、プレスA側に鋼材を挟み込み、プレスA、射出装置、プレスBの位置関係を管理し、成型を開始する。

第2工程
 
 
 成形サイクル中に、プレスBは成形品の取り数分の移動とプレス工程を完了させ、プレスAは2次加工と残材の処理を行う。

第3工程
 
 
 成形終了後PL面が開く、第2工程で図面右端まで移動したプレスAとプレスBは鋼材を固定し供に左端まで移動し、工程1の作業開始原点復帰と鋼材送り込み作業を終了させ次サイクルに移行する。

第4工程

 
まとめ
 全体として非常にコンパクトな使い勝手の良い機械が完成したと自負している。図面の詳細は割愛させて頂いたが、斜線部ダイプレート内に計量装置とプランジャーを埋め込み射出ユニットの小型化に大きく貢献した。また、型締め機構はサーボモーター直結ドライブの為、ポールスクリュウーの設計がら始めた。時間と時期が来れば中央に固定した縦型の射出成形機を製品化したいと考えている。 
 ユニット金型コマンドシステムの開発以来10年間でかなりの数の新製品/新提案をさせて頂いた。当初金型内ゲートカットユニット等、金型関連の開発がPLゲージ(適正型閉め圧力/適正射出圧力の検出計)ガスゲージ(樹脂ガス発生量計測システム)色換え具翔太(シリンダー洗浄具)など成形関連の開発となり、成形機(ベベル20/30)の開発/上市。ホットメルトアプリケーションセル(3Dセル)の開発と上市、当フライイングプレスの開発と上市。積層IC一括封止プレス、バーンイン装置、KGDキャリア、KGD検査装置等半導体関連装の開発と上市。現在、開発過程にある、累積ショット数/成形条件/修理記録等の履歴管理を目的とした金型搭載用マイコン(ユーロカウント)、汎用市販樹脂でかつ加工機精度を確保した金型/成形機レス成形(創造法認定事業)、ピンポイントインジェクション等、新興セルビックコレクションも40数弾を数え、更なる川上提案へと進化している。当開発を担当した阿部、山田、渡辺の工房メンバー各氏と融合化法認定事業の認定と、任意団体であったアイデア工房を法人組織(協同組合)設立にご尽力された原田、宮本(東京都中小企業中央会職員)両氏とアイデア工房全メンバーに完成報告と謝辞を申し上げたい。


株式会社 新興セルビック
142 東京都品川区旗の台 3-14-5
Phone:03(3785)7800 Fax:03(3785)7899

Maintained online by persocom@sellbic.com
Copyright(R) 2000 Shinko Sellbic Co., Ltd.